“カオス”を楽しめるのは今だけ。oViceのCSとして必要とされるスキル・マインドとは?【CS TALK】イベントレポート
CS(カスタマーサクセス)職は、企業によって担う役割が大きく異なるポジション。特に成長フェーズにある組織では、決まった業務に囚われず、幅広い経験を詰める職種として注目が集まっています。
2022年3月17日、ビジネスメタバース空間oViceを提供するoVice社は、CSキャリアを解剖するイベント「oVice CS Talk #1 成長フェーズの組織で働き、CS経験をキャリアの武器に」を開催しました。
イベントの登壇者は阿部あかり(@Akarin_52)。エンタープライズ(oVice社では、従業員数1000名以上の企業と定義)セールスチームのマネージャーとして、お客様との最初のアポイントメントからサービスの紹介、継続利用に至るフォローまで、一貫してサポートをしています。
本記事ではイベントの内容をもとに、CSで必要とされるスキル・マインド、CSを経験することで広がるキャリアの可能性についてお届けします。
阿部 あかり (Abe Akari) 新卒で野村證券へ入社し、営業を担当。その後RIZAPグループで法人向けサービスの立ち上げや営業を経験後、マネージャーを務める。緊急事態宣言後、リモートワークをするなかで感じたコミュニケーションの課題を解決できるサービスとして、oViceに可能性を見出す。2021年5月にoVice社へ入社し、現在はエンタープライズチームのプレイヤー兼マネジメントを担当。
「ヒアリング力」と「営業企画力」で信頼関係を築く
まずイベント冒頭で、阿部はCSで働くうえで必要な「3つのスキル」を紹介しました。
お問い合わせいただいた企業様の課題を引き出す『ヒアリング力』
『営業企画力』
「信頼構築力」
ヒアリング力で特に重要なのは、決裁者を意識すること。
お客様の現状と課題をヒアリングし、最適な機会とご提案を提供し続けることで信頼を築くこと
前職での営業経験をCSの仕事に活かしていると語る阿部。なぜ、彼女は数ある企業のなかでoVice社を選んだのでしょうか。
oViceが、リモートワークで感じていたコミュニケーションの課題を解決するサービス」だと思ったからです。相談をしたい人のスケジュールがびっしりと埋まっていたり、slackで相談を送っても返事が遅かったりして、仕事の進めづらさを感じていたんです。
『信頼構築』を重要視するCSの業務とツールの相性の良さ
は信頼関係構築に役立っていると感じます。
一番近くでお客様と接した経験が、その後のキャリアを広げる
続いて阿部は、成長フェーズの組織のCSに関わるメリットを以下のように語りました。
成長フェーズの企業では、『営業企画力』が身につきやすいと思います。なぜなら、そのフェーズの企業は、明確に組織化されておらず、全員がフラットな立場なことが多いからです。基本的に、自ら課題を発見し、解決策の企画をして成果を出すことが求められる環境ですから、力は付きやすいと思います。私もマネージャーをしていますが、メンバーからの提案を拒否したことはほとんどありません。本当にお客様のためを考えた企画であれば、とにかく実行してみることを大事にしているんです。結果も大事ですが、それ以上に、その施策に周りをうまく巻き込めているかや、効果測定までやり切れているかを、見ています。
一方、成長フェーズの組織は一人ひとりの担当領域が広く、役割分担が明確でないことも指摘されます。その環境下でCSとして働くことにメリットはあるのでしょうか。
役割分担が明確でないからこそ、経験の幅が広がるんです。『The MODELからの脱却』を掲げて組織づくりをしています。The MODELとは、営業活動の分業制のこと。ある程度の規模の企業では、生産性向上を目的として採用されています。しかし、成長フェーズにあるoVice社のCSは、いわゆる「セールス」の領域まで内包する体制になっているんです。
CSが一貫して営業活動に関わるからこそ、オンボーディングで得た知見をセールスに活かせたり、セールス時から紹介やアップセルを見越したコミュニケーションが取れたりします。その分、CSに求められる役割は大きくなりますが、さまざまな観点でビジネスに触れ、幅広い経験とスキルを身につけられるんです。
役割の大きいCSでの経験は、キャリアにポジティブな影響を与えるといいます。
幅広い経験を積むことで、その後のキャリアの選択肢は広がります。たとえば、イベント企画の知見を生かしたイベントマーケティング職への異動や、お客様に向き合ってきた経験を生かしたBizDev職への異動も考えられます。CSはお客様に一番近くで接する役割なので、その経験をもとにすれば、あらゆる面からサービスの向上に寄与することができるんです。
例として、私の同僚2名の話をしたいと思います。
1人目は、『オンボーディングユニット』の今野瑠音さん。
オンボーディングユニットは、導入企業のチャーン防止を目的として作られた、CS内の1ユニットです。今野さんは2022年7月に入社してから5ヶ月間、CSの全業務に関わってきました。そこで導入企業への長期的なサポート体制に課題を感じて、新ユニットを立ち上げたんです。
2人目は、『IS(インサイドセールス)』の杣澤拓郎さん。
ISは、リードに対するテレアポ、ナーチャリング、トライアル(お試し利用)申し込みへの対応を担当するユニットです。コロナが収束していく中で、新しい働き方を模索する企業様の多様なニーズに応えるため、杣澤さんが立ち上げを主導しています。
2人とも、入社後はCSの一連の業務を経験しました。だからこそ、求められている役割を明確に把握でき、すぐに新ユニット設立に挑戦できているんです。
プロダクトを好きであることが、プロダクトを成長させる
成長フェーズの組織でCSとして働くからこそ身につくスキル、描けるキャリアについて聞いてきました。そうした環境で働きたい人に大事にしてほしいマインドがあると、阿部は語ります。
1つ目は『変化を楽しめる』ことですね。成長フェーズの組織のCSは幅広い役割を持っているので、担当する業務が変化することは珍しくありません。入社当初は新規のお客様対応をして、慣れてきたらキャンペーンやイベント企画を担当するなど、役割の移り変わりも多いです。また、業界自体も発展途上なことが多いので、お客様が求めているものも日々変わります。同じ施策をしても、同じ成果が出るとは限らないんです。
昨日正解だったことが今日は違ったりするので、毎日の試行錯誤が不可欠。そういう変化に振りまわされるのではなく、楽しむことができる人は活躍しやすいんじゃないでしょうか。
2つ目は『なんでも教訓として活かす』ことです。
スタートアップは前例のない挑戦が多く、思ったような成果が出ないこともあります。そうした環境で働くには、学び続けるマインドが不可欠なんです。
業務を通して学ぶことももちろんですが、組織に集まっている優秀なメンバーたちから学ぶ姿勢も大切。
たとえば、私の場合、slackの分報チャンネル(times)もよく見ています。timesは、好きな本・記事の情報や業務の振り返りが自由に投稿される、個人チャンネルのこと。メンバーが今何に注目しているのか、業務の中からどんな学びを得たかを知ることができるんです。
企業の環境や仕組みを最大限生かし、全てを学びにする意識があれば、想像以上の成長が実現できると思います。
阿部は、上記の2つとは別に、もう1つ、CSとしてもっとも大切なマインドがあると言います。
私は、『プロダクトを好きでないと、プロダクトを成長させられない』と考えています。私たちは毎日oViceに出社して、お客様との面談をして、業務時間後の飲み会も開催している。ここまでやっている企業はないと思うくらい、1日中プロダクトに触れているんです。
だからこそ、プロダクトの改善案を思いつき、バグも見つけられる。
『好きなプロダクトが、もっと良いものになって、もっと広がってほしい』
というシンプルな動機が、プロダクトを成長させる第一歩だと思っています。
CSチームの「カオスな状況」を楽しめるのは今だけ
現在、oVice社のCSは4つのチームで構成されています。
「SMB」は従業員が1000名以下の企業、阿部がマネージャーを務める「エンタープライズ」は従業員が1000名以上の企業を担当。「IS(インサイドセールス)」は、トライアル(契約前のお試し利用)フェーズのお客様に対するナーチャリングメールや、サポート面談を実施。「オンボーディングユニット」は、契約後の導入サポートや継続利用の促進を担っています。
CS全体では、MRR(月間継続売上高)を追いかけ、各チームは役割に応じて個別の目標が設定されています。ISは面談取得率やメールの開封率、SMB・エンタープライズは、トライアルから有料契約に至る転換率。オンボーディングユニットは、継続率やチャーンレートなどです。
今後のCSチーム像について、阿部は以下のように語ります。
現在、CSチームは採用を強化し、組織の形は日々変わっています。直近ですと、エンタープライズチームの中に新しく『セールスチーム』が発足し、その1人目となる社員が入社する予定です。今年の夏までには必要なポジションを全て埋め、組織を整えようと考えているので、一番楽しい試行錯誤フェーズを経験できるのは、あと半年くらいかもしれません。
変化を楽しめる人、いろんなことに挑戦したいポジティブな人、カオスな状況を楽しみたい人にとっては、今がチャンス。ぜひ、気軽に応募ください。キャリアの話など、色々とお話しできたらと思います。
🔻 今回紹介したCS含め、oViceでは様々なポジションで一緒に働く仲間を募集しています!
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